1. The Finer Things In Life
2. Jammin' To The Bells
3. My All And All
4. Real Soon
5. When It All Falls Down
6. Day By Day
7. Love Toy
8. Never Gonna Let You Go
9. Burning Up
10. Make You Mine Tonight
チャック・スタンレー唯一のアルバム。
ついこないだまでアホみたいな価格で流通してましたが、やっと適正価格でリイシューされました。
80年代のデフ・ジャムでは珍しい歌モノということで、レーベル・メイトのオラン・ジュース・ジョーンズとかなり共通するものがあり、特に(1)のサウンドはオラン・ジュースの「The Rain」にソックリ。
また、いずれの曲もやたらビートを強調しており、ヒップホップ黎明期の音作りの影響が見て取れ、(3)のようなメロウな曲調でもやたら打ち込みの音が目立つ仕様になっております。
チャック・スタンレー本人の歌唱はファルセットまで駆使したどんなスタイルにも対応できそうな形で、たとえばマイケル・J・パウエルあたりのプロデュース曲でも難なく歌いきるでしょう。
本作はストリートの匂いを残したスウィートネス溢れるヒップホップ・ソウルの元祖ともいうべきアルバムで、これはこれでひとつの方法論ではございましたが、時代はこの直後にニュー・ジャック・スウィング一色に染まってしまい、チャック・スタンレーもこれ一枚で押し流されてしまいましたが、現在の新人R&Bシンガーの殆どがヒップホップの影響の下にデビューしていることを考えると、20年の間の状況の変化ぶりに唖然とするばかりです。