01 I Let You Go ( (Deutsch, Fante, Harris, Kats) 3:33
02 It Ain't Easy (On Your Own) (Deutsch, Fante, Harris, Kats) ... 3:28
03 Smile (Deutsch, Fante, Harris, Kats) 3:31
04 Why (Deutsch, Fante, Harris, Kats) 4:00
05 Are You Lonely Too? (Deutsch, Fante, Harris, Kats) 4:02
06 Love (Doesn't Live Here No More) (Deutsch, Fante, Harris, Kats) 2:55
07 It's Over Now (Deutsch, Fante, Harris, Kats) 5:11
08 He (Don't Love You (Deutsch, Fante, Harris, Kats) 3:36
09 My Song (Deutsch, Fante, Harris, Kats) 2:39
10 If It's Love (Deutsch, Fante, Harris, Kats) 3:48
11 Oh Yeah (Deutsch, Fante, Harris, Kats) 2:47
12 A Woman's Touch (Deutsch, Fante, Harris, Kats) 7:07
ヒップホップ時代よりはるか以前、40年前の純正ソウル・ミュージックが21世紀に甦りました。
サウンドは60年代のスタックスだったりマスル・ショールズだったりハイだったりとサザン・ソウルを基調においてますが、リッキーのヴォーカルもサム・クック風だったり、オーティス・レディング風だったり。
レトロ・ソウルというと、これまではアイズレー・ブラザーズだったり、南部系でもアル・グリーンといった70年代のメロウな感覚を取り入れたものが大勢を占めてましたが、そういったサウンドには目を向けず、全編にわたってひたすら60年代のカリカリとしたサウンドを目指しております。
まあ、あの時代のソウル・ミュージックを再生産しただけじゃないか、という向きもいらっしゃいましょうが、打ち込みを全く使わず、全て生演奏で通したこの姿勢は本気です。
もちろん、現在でも南部あたりのインディ・レーベルでこの作品と同じようなサウンド、同じようなヴォーカル・スタイルのシンガー達のアルバムやシングルが売られているでしょうが、なにしろこっちはヴァージン・レコード、カネのかけ方が違う。
ルックスもソレ風だし、悪くない、悪くないんですよ、マジで。
惜しむらくは、レコード会社ががんばりすぎちゃったがために肝心のリッキー・ファンテのオリジナリティが見えず、「作られ感」が強くて、帯についてる「ノラ・ジョーンズのスタッフがバックアップ!」みたいなキャッチコピーもそういう感じを助長してるんだなあ。
しかしこのアルバム、マーケット的にどこ狙ってるのかなあ。
ヒップホップ生まれの若い黒人とかには全くウケないサウンドだし、30代以上の白人の方が多そうだけど。