01 Prelude / Stephens 0:44
02 Let's Get Lifted / Shobin, Stephens, West 3:37
03 Used to Love U / Stephens, West 3:30
04 Alright / Stephens, West 3:20
05 She Don't Have to Know / Adams, Stephens, Stewart 4:52
06 Number One / Mayfield, Stephens, West 3:18
07 I Can Change / Broadus, Stephens, Tozer 5:01
08 Ordinary People / Adams, Stephens 4:41
09 Stay With You / Stephens, Tozer 3:49
10 Let's Get Lifted Again / Stephens, Tozer 2:18
11 So High Cho, / Harris, Sawyer, Stephens ... 5:07
12 Refuge (When It's Cold Outside) / Co, Harris, Stephens 4:13
13 It Don't Have To Change / Stephens, Tozer 3:23
14 Live It Up / Harris, Hester, Stephens ... 4:35
ニュー・クラシック・ソウルという言葉の起源をトニーズが93年に発表したアルバム「Sons Of Soul」に求めると、すでに12年の年月が過ぎています。
ニュー・クラシックスがヒップホップのように一般的になれないのはそのスタイルが地域性に因らず、生音中心、という括りでしかないが故に線でつながれず、点でしか展開できないスタイルに因るところが大きいかと。
故にそれぞれのシンガー達のポリシーが求められるのではないかと思います。
今年に入って日本にも入ってきたこのジョン・レジェンドはヒップホップ畑のプロデューサーとして確固たる地位を築いたカニエ・ウェストが送り出すシンガー=ソングライター。
キャリアのスタート時にはローリン・ヒルのアルバムにも客演してたみたいですが、よくわかりません(笑)。
シングルになった(らしい)(3)はカニエ・ウェスト制作のミディアム・アップなアクースティック・ヒップホップ・リズムに乗った歌唱を見せ、(5)でスライを、また(6)ではステイプル・シンガーズの「Let's Do It Again」を大胆にサンプリングしたりとその選択もシブめ。
(13)ではゴスペル・グループをゲストにピアノ一本で歌い上げ、ラストの(14)ではデルズ&ドラマティックスの「Love Is Missing From Our Lives」を甘く甘くサンプリングして余韻を残し、終わります。
スタイル的にはいろいろ詰め込んでますが、ほとんど自作曲なので、違和感はありません。
よくディアンジェロと比較する紹介をみますが、ディアンジェロほどドス黒くないし、ヴォーカルの線の細さはむしろラサーン・パターソンを彷彿とさせると思います。
カテゴリー的にはニュー・クラシックスなんですが、もうこういう呼称をつける人もいないのかな。
マクラでニュー・クラシックスの話をしといて何なんですが。
セールス的には去年のアッシャー一人勝ち、全体的にR&B男性シンガー冬の時代にこういうことをする人はあんまりいないので、土に埋めといても生かしてやってほしいものです。
R&B生音派には当然オススメの一枚。
できれば売れてほしい。
01. Save Room / Adams, Buie, Cobb, Stephens ... / 3:55
02. Heaven / Bland, Brown, Stephens ... / 3:34
03. Stereo / Craskey, Harris, Stephens / 4:09
04. Show Me / Bacon, Sardiq, Stephens ... / 4:58
05. Each Day Gets Better / Adams, Sawyer, Stephens ... / 3:47
06. P.D.A. (We Just Don't Care) / Hudson, Prather, Stephens ... / 4:38
07. Slow Dance / Adams, Lewis, Poindexter ... / 4:43
08. Again / Stephens / 5:01
09. Maxine / Arnold, Husayn, Keith ... / 4:27
10. Where Did My Baby Go / Stephens / 5:03
11. Maxine's Interlude / Stephens, Tozer / 1:50
12. Another Again / Patterson, Stephens, West ... / 4:01
13. Coming Home / Adams, Stephens / 5:05
デビュー盤がヒットしたジョン・レジェンドのセカンド。
今回はエグゼクティヴ・プロデューサーとしてクレジットされているカニエ・ウェスト、というかヒップホップ色は後退しており、ジョン・レジェンド本人が主体になってサウンドを構築しており、アルバムとしての統一感が出ているのが素晴らしい。
ブラック・アイド・ピース参加の(1)はちょっとソウルの文脈からはずれておりますが、中盤から調子を出しており、フォー・トップスのモータウン後期の曲をうまくサンプリングした爽やかな(5)、どこのAORかと思っちゃう(6)、クラシック・ソウル然とした(7)、ラウンジ風味の(8)、70年代のスティーヴィー・ワンダーのアレンジを思い出させるサウンドの(9)(10)(11)がよろしうございます。
また、汗を感じさせない歌唱はたぶん非黒人サイドからもウケが良いことでしょう。
ジャケ写のイメージ通り、真っ昼間に聴いても違和感のない作品。
今回もおすすめ作品です。
1. Do U Wanna Ride
2. Heaven
3. Stereo
4. Let's Get Lifted
5. Alright
6. Number One
7. Save Room
8. Where Is the Love
9. I Can Change
10. I Want You (She's So Heavy)
11. Slow Dance
12. Dance to the Music
13. Again
14. Medley: P.D.A. (We Just Don't Care)/Feel Like Makin' Love
15. Used to Love U
16. Ordinary People
17. Coming Home
18. Show Me (Encore)
19. So High (Encore)
こないだブルーノート東京でステキなライヴをした(らしい)ジョン・レジェンドのライヴ・アルバム。
生楽器中心の演奏で聴き応えは十分。
自作曲も素晴らしいですが、カヴァーがまたなんとも良い味を出しております。
ダニー・ハザウェイの(8)、ビートルズの(10)、スライの(12)、そしてハイライトはロバータ・フラックの代表曲を混ぜ込んだ(14)かな。
男性R&Bシンガーの中では現在もっとも安定した活動をしているので、聴いてて安心できます。
生で見たかったなあ。
とはいうものの、初回限定盤でDVDのおまけがついてるのを買いましたが、DVDがダイジェスト版だった・・・。
どうせ買うならDVDオンリーのほうがいいでしょう。
1. Good Morning Intro / Newbill, Ramsey, Sanders ... / 0:46
2. Green Light / Benjamin, Greenalli, Ho ... / 4:44
3. It's Over / West, Williams / 4:27
4. Everybody Knows / Ho, Prather, Smith, Stephens / 4:35
5. Quickly / Breaux, Nugent, Risto ... / 3:42
6. Cross the Line / Adams, Prather, Stephens / 3:22
7. No Other Love / Chin, Chin-Quee, Stephens ... / 3:59
8. This Time / Prather, Stephens, Tozer / 4:23
9. Satisfaction / Adams, Stephens, Teigen / 4:45
10. Take Me Away / Perry, Smith / 3:03
11. Good Morning / Newbill, Ramsey, Sanders ... / 4:01
12. I Love, You Love / Adams, Knopfler, Stephens / 4:35
13. If You're Out There / Bryant, Harris, Prather ... / 4:20
ジョン・レジェンドの4作目はゲストに大量に迎えた作品となりました。
アウトキャストのアンドレ3000をゲストに迎えた(2)で勢いをつけた後のカニエ・ウェストとファレル・ウィリアムズ参加の(3)は最近流行のオートチューンまで駆使した今様のR&Bチューン。
そしてなぜかカントリー風味の(4)での落差を見せた後は、レゲエの(7)でジャマイカ移民さんに目配せをした後はウィル・アイ・アムがソングライティングに参加した(6)(9)(11)ですが、(9)なんかはR&Bの文脈から完全に外れております。
そして80年代中盤にUKロック・シーンに衝撃をもたらしたZTTレーベルの総帥、トレヴァー・ホーンが(8)をプロデュースしておりますが・・・、まあフツウの曲(笑)。
サンプリングもオーケストラ・ヒットもございません。
そしてニーヨ作曲の(10)は彼の持ち味が十分出ている佳曲。
スウィートな(11)でなごんだ後はダイア・ストレイツの「Tunnel of Love」をサンプルした(12)、そしてオバマ応援歌の(13)で幕を閉じます。
全体的にはかなり人工的な手触りの作品に仕上がっており、前作までのアコースティックな味わいは今回望めないのが残念なところです。
まあ本人にしてみりゃそんなに毎度毎度おんなじようなアルバム作ってたらあきちまうぜというところでしょう。
前作から試みていた既存R&Bからの脱却を図っているように見受けられますが、今後どのように脱却をして、どのようなかたちで着地点を設定するのかが楽しみでございます。
そういった意味で今作は過渡期の作品って事になるのかなあ。
ただまあ良い意味でのコマーシャルな部分は残っているので聴いててなんだこりゃということにはなりません。
コメントなどありましたらどうぞ。