2:35PM / Calvin Richardson

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01. Keep on Pushin' (Richardson) - 3:49
02. Falling Out (Ozuna/Richardson/Saadiq/Stanridge) - 4:25
03. I've Got to Move (Carter/Job/Richardson) - 4:06
04. I'm Worthy (Richardson) - 3:58
05. More Than a Woman (Ferrell/Lighty/Lighty/Muhammad/Richardson) - 5:22
06. Not Like This (Mahony/Mason/Thomas) - 4:19
07. She's Got the Love (Ozuna/Richardson/Saadiq/Stanridge) - 3:46
08. You Got Me High performed by Richardson / Slum Village - 4:11
09. Put My Money on You (Rice/Richardson) - 3:29
10. Your Love Is (Richardson) - 3:10
11. I Wansumo (Richardson) - 4:22
12. Cross My Heart (City) - 3:32

99年にアルバム「Country Boy」で鮮烈なデビューを飾ったカルヴァン・リチャードソンのセカンド。
なんかアルバム・タイトルの由来は子供が産まれた時間らしいです。
今回のアルバムはセルフ・プロデュースを基本にしながら、ラファエル・サディーク、エディ・F等の協力を仰いで制作。
インプレッションズの同名異曲は(1)でのサム・クックの「A Change Is Gonna Come」を大胆に引用しての豪快な歌唱が気持ちいいです。
やっぱアルバムのオープニングはこのぐらいじゃないとね。
ラファエル・サディークのソロ・アルバムに客演した縁で制作されたと思われる(2)は(1)からのクラシカルな雰囲気を引き継いでのナイス・ミディアム。
同じく(7)もラファエル節満開のクラシック・ソウルに仕上がって大満足。
そしてもう一人の大物、エディ・Fの(5)はヒップホップ・ソウルなのかなと思ったら、これまたクラシカルな雰囲気満載のミディアムで素晴らしい。
しかしエディ・FもIntoからRuff Endzまで手堅い仕事してたのに最近どうしちゃったのかな。
これだけいい曲書けるんだからもっともっとガンガン行ってほしいんですけど。
全体的にはミディアム中心の落ち着いた作品ながらも、遂に本格的にオトナの男性シンガーの復権が始まったのか?と思わせる快作。
アルバム単位としてもよく出来てるし。
当然おすすめ。

When Love Comes / Calvin Richardson

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1. Intro / Richardson / 1:16
2. Sexy Love / Richardson / 3:12
3. Holla at You / Richardson / 4:34
4. Fire in the Attic / Richardson / 3:45
5. Please You Baby / Richardson / 4:08
6. She's Hurtin' / Castle, Richardson / 3:45
7. Nobody Loves You / Lindsey, Richardson / 4:53
8. Give It to Me / Richardson / 3:59
9. Don't Go / Lindsey, Richardson / 3:47
10. Sang No More / Richardson / 3:48
11. Make Friends with Love / Mayfield, Richardson / 4:16
12. Daddy to My Kids / Richardson / 4:09
13. When Love Comes / Richardson / 2:57

カルヴァン・リチャードソン3枚目のアルバム。
98年にデビューしたからなんやかんやで10年選手か。
シルクと同じレーベルに移籍、シルクがカヴァー・オンリーだったのに比べてこちらは全作自作で気合い入っております。
本作は打ち込みの上にギター、ベース、ドラム、ホーンをかぶせて制作されたらしく、南部風味の効いた歌唱を聴かせてくれます。

イントロ(1)に続くアップ(2)(3)が凄い!
一転じっくり歌い込む(4)、JBの「マンズ・ワールド」を下敷きにした(5)は多重コーラスを入れた意欲作。
シングル・カットされた(らしい)(10)はゆったりとしたミディアムで、若干甘めの(7)を除くと、全体的にやたら古くさい仕掛けを施しております。
個人的にはおもいっきり90年代風味の(13)が一番好きなんですが・・・(笑)。

アンソニー・ハミルトン、ライアン・ショウといった激唱型シンガーが生き残っているのを見ると、80年代のブラコン全盛時にサザン・ソウル〜ブルーズを制作したマラコ・レコード所属のシンガー達が人気を博しましたが、21世紀に入ってヒップホップ全盛の今、こういった歌モノが端っこの方で細々と活動しているのを見ると黒人音楽の状況もあんまり変わってないのかなと。

ともあれ今年のベスト10候補の一枚。