Borderline / Larry Hancock

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01. Borderline
02. Time Out For Love
03. Too Much
04. After All This Time
05. Sweat Hard Work
06. Sweet Persuation
07. I Can Fly
08. Outside Looking In
09. A Universal Language
10. Celebrate Love
11. We Never Called It Love

トゥルースのメンバーだったラリー・ハンコックのソロ・アルバム。
U.S.ブラック・ディスク・ガイドのレア盤コーナーに載ってて、そのうち聴きたいなあと思ってましたが、遂にCDで復刻されました。

このアルバムはフランスのみの発売だったらしいですが、録音はロサンゼルスみたいで、思いのほかクオリティ高し。
この作品は88年のリリースですが、当然ながらニュー・ジャック・スウィング風味はナシ。
いわゆるマイナー・シーンにまでニュー・ジャック・スウィングが浸透するのは90年以降だし、ラリー・ハンコックにもニュー・ジャック・スウィングをやろうという選択肢はなかったでしょう。

かくして80年代前半風味のサウンドが並んだわけですが、特にアップの(1)なんかはグレン・ジョーンズあたりを連想する良作。
ミディアム・スロウの(2)は女性シンガーとのデュエットですが、ここらもグレン・ジョーンズとジェノビア・ジーターを思い出しますな。
古くさいスタイルの曲を打ち込みでやったアップの(3)はイマイチですが、スロウの(4)(7)(9)は素晴らしい。
(10)はよく伸びるラリーさんのヴォーカルが楽しめるアップ。
そして今回おまけで収録された(11)はデヴィッド・フォスターがソングライティングに参加しており、じっくりと歌っております。
デヴィッド・フォスターは黒人に人気あるなあ。

総じてアップは(1)(10)を除いてちょっとキツイ仕上がりですが、スロウはいずれも高品質。
レア盤うんぬんよりもひとりの素晴らしいヴォーカリストの作品として素直に楽しむべきでしょう。

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