Who? / Tony Toni Tone

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1. Baby Doll - 5:40
2. For the Love of You - 5:29
3. Who's Lovin' You - 4:17
4. Born Not to Know - 4:42
5. Little Walter - 4:50
6. Lovestruck - 4:29
7. Pain - 5:40
8. 261.5 - 4:04
9. Not Gonna Cry for You - 5:15

トニー・トニー・トニーの記念すべきデビュー・アルバム。
このデビュー・アルバムについては、元クラブ・ヌーヴォーのフォスター&マッケルロイがプロデュースを手がけ、本人達はなんにもしてません(笑)。
後年ニュー・クラシックスの代表選手になるような要素はどこにも見られないんで、93年の「Sons of Soul」あたりから聴きはじめたリスナーさん達にはけっこう拍子ぬけしちゃうかもしれません。
クラブ・ヌーヴォー時代にビル・ウィザーズの「Lean On Me」をゴーゴー仕立てにしてカヴァーしたフォスター&マッケルロイの手法の延長線上にあり、ニュー・ジャック・スウィング・ブームのど真ん中に発表された作品としては先鋭的なところは今ひとつの感があります。
ヴォーカルもよわいし。
とはいうものの、いい意味でかる〜い仕上がりを見せたこのアルバム、かなりのロングセールスを記録しました。
自分が就職活動してたころ流行ってたもんな〜。

変わった名前だな〜と思ってチャート表を見て貸レコ屋で(5)を借りた記憶があります。
スロウの方は(7)あたりがイイ雰囲気出してます。
トニーズの原点を知るといった意味では重要なアルバム。

The Revival/ Tony Toni Tone

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01. Feels Good (Tony Toni Tone) - 4:56
02. All the Way (Tony Toni Tone) - 4:26
03. Oakland Stroke (Tony Toni Tone) - 4:39
04. The Blues (Tony Toni Tone) - 4:10
05. Let's Have a Good Time (Foster/McElroy?) - 4:01
06. It Never Rains in Southern California (Tony Toni Tone) - 5:00
07. Whatever You Want (Tony Toni Tone) - 4:48
08. I Care (Tony Toni Tone) - 5:55
09. Sky's the Limit (Tony Toni Tone) - 4:35
10. All My Love (Tony Toni Tone) - 5:58
11. Don't Talk About Me (Foster/McElroy?/Verdejo) - 4:14
12. Skin Tight (Foster/McElroy?) - 3:59
13. Jo-Jo (Tony Toni Tone) - 4:12
14. Those Were the Days (Tony Toni Tone) - 4:58

88年にフォスター&マッケルロイの全面プロデュースで「Who?」でデビューしたトニーズのセカンド。
前作ではほとんどプロダクションに参加していなかったトニーズですが、本作では3曲をフォスター&マッケルロイが手がけた他は全て彼らがプロデュースしています。
このアルバムでは前半をアップ・ナンバーで固めており、特に(1)ではヒップホップの影響濃い痛快なナンバーで、かなりのヒットを記録した…、らしいです(よくしらない)。
また、(2),(3),(4),(5)についてはわりあい粘着質な古い感じのファンクからの影響を感じさせ、後年の展開を示唆する出来となっています。
そして、(6)以降に彼らのもうひとつの顔であるミディアム〜スロウ・ナンバーを配置し、特に(6)はチャートに進出しましたが、個人的にはイントロで語りが入るスウィートな(8)や、チャーミングな(9)あたりが気に入りました。
特に(8)は既にアコースティックなサウンドを提示しており、彼らの先進性或いはサウンドの確かさをアピールしています。
そして後半に再度アップを配置。
フォスター&マッケルロイ節が全開の(11),オハイオ・プレイヤーズと同名異曲の(12)あたりはノリノリに仕上がっています。
93年の傑作「Sons Of Soul」への布石であり、過渡期的な作品と捉えられるかもしれませんが、内容は高品質。
聴いてない人は是非どうぞ。

Sons Of Soul / Tony Toni Tone

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01. If I Had No Loot (Bautista/Harris/Wiggins) - 4:01
02. What Goes Around Comes Around (Wheeler/Wiggins/Wiggins) - 4:33
03. My Ex-Girlfriend (Riley/Wiggins/Wiggins) - 4:52
04. Tell Me Mama (Riley/Wiggins/Z'Ann/ZAnn) - 4:17
05. Leavin' (Smith/Smith/Wiggins) - 5:15
06. Slow Wine (Whole Nine/Wiggins) - 4:49
07. (Lay Your Head on My) Pillow (Riley/Wiggins/Wiggins) - 6:12
08. I Couldn't Keep It to Myself (Wiggins) - 5:20
09. Gangsta Groove (Smith/Smith/Wiggins/Wiggins) - 5:03
10. Tonyies! In the Wrong Key (Riley/Wiggins) - 4:05
11. Dancehall (Grant/Wiggins) - 4:26
12. Times Squares 2:30 A.M. (Segue) - 0:33
13. Fun (Riley/Wheeler/Wiggins/Wiggins) - 5:16
14. Anniversary (Wheeler/Wiggins) - 9:24
15. Castleers (Wheeler/Wiggins) - 1:19

トニー・トニー・トニーが発表した大傑作。
デビュー・アルバム「Who?」はほとんどニュー・ジャックスの圧政下にある中での作品でしたが、前作「The Revival」あたりからファンク・ミュージックへの原点回帰を目指し(タイトルにそれが現れている)、本作で 遂に「ソウルの子供達」を名乗り、95年あたりから一大ムーヴメントに発展するニュー・クラシッ ク・ソウルの先鞭をつけた作品として記憶されるべきでしょう。

とにかく音はモータウン、スタックス、80年代ファンクなどをキーワードに、勢いのよいヤツがガンガン出てきます。
個人的にはジャクソン5っぽいアップの「Tell Me Mama」、スロウではちょっとセクシーな 「(Lay Your Head On My)Pillow」がお気に入りです。 ヒップホップにおけるサンプリングという手法がありますが、その“雰囲気”を上手に引き出したという意味では全く考え方が同じであるといえましょう。
悪く言えばパクりなんだけど。
この後彼らはニュー・クラシック・ソウル・ムーヴメントの中心的なグループとして、ディアンジェロ、アートゥン・ソウルらのプロデュースに関わり、シーンの活性化につとめますが、本人たちのアルバムは3年後までおあずけとなります…。

House Of Music / Toni Tony Tone

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01. Thinking of You (Riley/Saadiq/Wiggins) - 3:56
02. Top Notch (Baker/Saadiq/Wooten) - 4:37
03. Let's Get Down (Archie/Blake/Saadiq) - 4:57
04. Til Last Summer (Riley/Smith/Wiggins) - 5:11
05. Lovin' You (Saadiq) - 5:52
06. Still a Man (Saadiq) - 7:17
07. Don't Fall in Love (Saadiq) - 4:44
08. Holy Smokes & Gee Whiz (Hailey/Wheeler/Wiggins) - 5:01
09. Annie May (Riley/Wiggins) - 5:55
10. Let Me Know (Alford/Saadiq) - 4:15
11. Tossin' and Turnin' (Wiggins) - 4:48
12. Wild Child (Saadiq) - 5:36
13. Party Don't Cry (Riley/Wiggins) - 5:06
14. Lovin' You (Interlude) (Saadiq) - 1:53

一部ではこれぞニュー・クラシック・ソウルの決定版!と騒がれた96年の快作。
もともとフォスター&マッケルロイの後押しを受けて89年にデビュー、当初はニュー・ジャッ ク・スウィング系一グループというイメージしかありませんでしたが、93年作の「Sons Of Soul」でさまざまなソウル・スタイルを披露して「ソウルの申し子達」を標榜してから、特異 な位置をしめることになり、その後活動を休止して各メンバーが先述のディアンジェロやアートゥン・ソウルなどのニュー・クラシックス達をプロデュース、解散も噂されていましたが、このアルバムを発表、ソウル界の一方の雄のポジションを占めるに至ります。
1曲目の「Thinking Of You」が90年代のハイ・サウンドをめざし、「Til Last Summer」や 「Holy Smokes & Gee Wiz」ではスウィート・ソウルを、さらには「Wild Child」では地元 オークランドのヒーロー、タワー・オヴ・パワーのホーン・セクションを起用、おっファンク か?と思いきやメチャドラマティックにキメてくれ、涙なくしては聴けない作品となっており、 このアルバムのハイライトとなっています。
とにかく前作のスタイルをさらに推し進めて、ポップな部分(前作でいうと、ジャクソン5っぽ い「Tell Me Mama」みたいな)を削って本格的なソウル・アルバムに仕上げた、という感じで しょう。
昔「Pファンクって何だ?」というタイトルのアルバムがありましたが、「ニュー・クラシック・ソウルって何だ?」という質問があったら、このアルバムを出せばよいのではないでしょうか?

The Tonyies Live @ Chocolate City / The Tonyies feat. D'Wayne Wiggins Of Tony Toni Tone

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01. Tony Toni Tone' in the Wrong Key - 2:02
02. If I Had No Loot - 3:18
03. Thinking of You - 5:28
04. It Never Rains - 8:55
05. Just Me and You - 4:02
06. Feels Good - 5:54
07. Lay Your Head on My Pillow - 7:19
08. Whatever You Want - 8:33
09. Anniversary - 4:23
10. Lovin' You - 3:52
11. Let's Get Down - 9:07

ラファエル・サディーク脱退の為Tony Toni Toneの名称が使えなくなってしまったトニーズのライヴ盤。
とはいうものの、ここではドウェイン・ウィギンズ一人でのパフォーマンスかと思われます。
いちおうもう一人のメンバー、ティモシー・クリスチャン・ライリーもメンバーに加えられていますが、妙〜に中途半端な位置に書き込まれているので、多分積極的な参加ではないのでしょう。
内容はトニーズのベスト・ヒッツ・ライヴといえるもので、ラファエルの代わりのヴォーカルにはエイマー・デイヴィスさんという人がラファエルそっくりなヴォーカルを披露してます。
セカンドの(4)も思い出深いですが、自分にとってはやっぱ(7)なんだよな〜(笑)。
もとが生音指向のグループだったので、こういったライヴ形式でも暖かみがあっていい感じで馴染んでます。
ああ、一回きちんとした形でのトニーズのライヴを見てみたかった〜。

感想などございましたらどうぞ。