Love Is About To Start / L.J. Reynolds

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1. Didn't Mean to Hurt U / Kinchelow, Lyles, Powell / 5:34
2. Superlady / Allen, Kinchelow, Powell / 3:44
3. Silly / Baskett, McDonald?, Williams / 3:58
4. Don't Go There / 5:19
5. Key to the World / Brown, Reynolds / 5:02
6. Love Is About to Start / Boone, Powell / 4:57
7. Nobody But You / Reynolds, Reynolds / 4:23
8. Down on My Luck / Reynolds / 3:47
9. Everything Is You / Johnson, Reynolds / 5:30
言わずと知れたドラマティックスの名リード・シンガー。
ドラマティックスは、モータウンのテンプテーションズや、PIRのオージェイズと並んで、スタックスの誇るヴォーカル・グループとしてデビュー、レコード会社を移籍後も「Dramatic Jackpot」などの名作を残し、70年代シーンを牽引してきました。
(何言ってんだ、デルズはどうした、マンハッタンズもいるぞとおっしゃられる方もいらっしゃいましょうがここではお許しください)
個人的には、初代リードのウィリアム・ハワードとL.J.の両方の声が楽しめる「Live!」が一番のお気に入りですが。

この作品では何といってもプロデューサーのマイケル・J・パウエルの起用が大当たり!
アニタ・ベイカーをはじめとする手堅いプロダクションの数々がこの作品にも生かされており、1曲目の「Didn't Mean To Hurt U」からそのセンスが全開、メロウな楽曲にL.J.の凄まじいヴォーカルが乗って、極上の出来になっています。
また、もう一人注目すべきは、90年代前半のPファンク集団を支えた兄弟グループ、Mr.Fiddlerの一人、アンプ・フィドラーが演奏とソングライティングで参加していることでしょう。
このアルバムでは自らが持つジャズ&Pファンク体質は抑えて、ごくオーソドックスなR&Bを提供。

そして、伝説のベーシスト、ジェイムズ・ジェマーソン(モータウン全盛期のほとんどの演奏に参加しており、その影響力は広範囲に及んでいる)の息子さんのジェイムズ・ジェマーソン・Jrがベースで参加。
そして、なんといってもドラマティックスのメンバーがコーラスをつける、「Don't Go There」がサイコー!
見事な復活作と言えるでしょう。
やはり一級のプロデューサーがつくと光ります。

90年代にはアイズレー・ブラザーズ、オージェイズといったヴェテランが復活、話題をよびましたが、このL.J.の作品もその流れの一部として位置付けられると思います。

なお、ドラマティックスとしての新譜もリリースされていますが、出来としてはこちらの方が上。
国内盤ではPヴァインが発売、輸入盤と値段が変わらないので、国内盤の購入をおすすめいたします。

しかしスゲエ笑顔だな〜(笑)。

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